鉄筋はコンクリートの塩分濃度が高くなるほど腐食しやすくなる。塩分を含んでいるコンクリートでは、中性化部分に存在していた塩分が内部に向かって移動し、濃縮する。このために、中性化か鉄筋付近に到達する前に、鉄筋周辺の塩分濃度が高まるのである。塩分を含んだ海砂を用いたコンクリートは西日本の建物に多く存在するが、中性化の進行は鉄筋の塩分腐食に大きい影響をおよぼすことになる。中性化を測定する場合には、直径三〇ミリていどのコアを採取して調べるが、強度を調べるためにコアを採取する場合には、そのコアを用いて中性化もいっしょに調べる。中性化はフェノールフタレイン溶液による呈色反応によって調べる。コアを採取したら水洗いをおこなった後、時間をおかずに溶液を吹きかける。この試験をおこなうためのセットは、試験器メーカーによって市販されている。価格は一万七〇〇〇円ていどである。中性化か鉄筋付近にまで到達する期間は、コンクリートの品質が悪いほど、鉄筋表面のコンクリートの厚さ(かぶり厚さ)が小さいほど短くなる。つまり、建物の寿命が短くなる。
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