建設業の体質強度は、企業規模が大きくなるほど高いものである。会社が大きくなればラクになる?のではなくて、大きくなればなるほど体質強度は高い。ということは、完成工事高が増える割合以上に、自己資本を増やしていかなければならないということである。建設業の平均体質強度に達しているからといって、満足してもらっては困る。この平均体質強度はピンからキリまでの平均であって、この程度ではキビシイ経営環境を乗りきってはいけないと覚悟すべきである。
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体質強度は完成工事高に対する自己資本の割合であるから、まず自己資本の中味をよく知ることが肝心である。自己資本はつぎのような科目から成り立っている。したがって、自己資本を増やすということは、この中のどれかを増やさなければならないことであり、新しく資本金をつぎこむか、利益をあげ、税金を納めた残りを積み立てていくかのどちらかしがない。この二つの方法以外には、どんな方法もないのである。しかも、増資をするには、自分が苦労して貯めた現金を出さればならず、利益で積み立てようとすれば、申告利益の半分以上を税金として納めた残りから、さらに役員賞与と株主への配当をした(社外流出という)その残りではじめて、積み立てることができるのである。ここで、もうよくおわかりだろう。完成工事高が増えた場合、その伸び率と同じか、それ以上に自己資本が増えなければならないとしたら、工事高の伸び率が高いほど、より高い利益率をあげなければ、体質強度の維持すら不可能になるのである。体質強度を増やす条件を整理してみると、(1)完成工事高を増やすほど、利益率目標を高くする(2)税金を多く納めるほど、積立分か増えることになる。とはいっても、この利益をどうやってあげるかが最大の課題であり、一朝一タにいかないことではある。